全ては何のために?

友人は、定年後に晴耕雨読で過ごすと言う。旅行に美術館めぐりを楽しんでる者もいれば、映画三昧で過ごしている友人もいる。
なるほど、この歳になり出会う人や本や芸術がある。これからも自分を磨くのもいいけれど、それは何のため?冥土の土産か、自己満足か。
いったい、ショパンを愛する者が、シャガールに感動する者が、一つの本質的結論に向かって行くわけではなく。自分の都合のよい解釈により、より頑なに自分を確立し各々バラバラな老人になって行くばかりではないか。
老人よ、ひとまず本を置け。町へ出て、自分の歩んだ道を語れ。子に成功と失敗を伝えろ。生命の本質的目的の一つは進化・増殖にあり。その為にも、次世代への伝承・還元に努めよ。内容の良し悪しは彼らが判断する。

これまで蓄えた知識・経験を活かせるのは、これからの人生にある。
最良の時は過去には無く、将来にある。

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